実用新案法・すでに役割を終えた?検定でも簡単に考えさらりと流そう

公開日:   最終更新日:2018/12/24

実用新案は、私のように昭和の時代を過ごした者にとっては懐かしい、なじみ深いものでした。
小学生の頃にはあちこちで「発明くふう展」が行われ、子供心に「これは実用新案が取れるかな?」とわくわくしながらアイディアを出していたものです。
高度な発明はとうてい無理でも、ちょっとした工夫で権利化が可能ということで、アイディア主婦なんかが実用新案でお小遣いかせぎ!なんて婦人誌で特集されることもありました。

当時の実用新案はまさに「ミニ特許」と呼ばれる存在で、町工場や中小零細企業などが実用新案権を武器に市場に挑んでいった時代でした。
特許と同じように、ちゃんと実体審査が行われ、登録されればそれなりに強い権利として行使することができたのです。

しかし平成5年の法改正で実体審査が省略され、無審査登録制度に改正された後、急速にその存在意義を失っていきました。

実体審査が行われずにされた登録は、権利としてあまり意味をなさなかった

権利を行使しようと思ったら、特許庁に「技術評価書」を作成してもらって、これを提示しなければいけません。
権利を行使したあとに、限定的とはいえ損害賠償の責任を負う可能性もあるというこの制度、とても使い勝手がいいとは言えません。
「出願があったから登録したけど、権利が有効かどうかは知らないよ」と、言われているような気さえしてきます。

実務上も実用新案に対する考えは、けっして好意的ではありません。
以前、「特許には難しいから実用新案ではどうか?」と弁理士の先生に言われ、実用新案登録出願をするくらいならと意匠登録出願を選んだ場面に立ち会ったことがあります。
外見だけしか保護されないため、権利としては非常に狭いものになるのですが、それでも権利として安定した方を選びました。

実用新案制度は今後、どうなっていくのでしょうか

現行実用新案法は、実用新案制度の生まれ故郷であるドイツ実用新案法にならって改正してはみたものの、どうやら日本には馴染まなかったようです。
明治の時代、まだまだ日本の発明(考案)レベルが低かったために、この実用新案制度が制定されました。
その後、昭和の終わりころから特許審査の長期化が問題となり、ライフサイクルの短い商品の保護を図るために導入されたのが、実用新案の無審査登録制度です。
しかしこれも特許も審査期間も短くなり、その役割は終えつつあります。

すでに技術立国として世界有数の技術レベルを誇るわが国にとっては、もはやこの制度自体不要であるとして、実用新案法の廃止も検討されました。
特許においてもその主力が、科学技術やプログラムなどの「目に見えないもの」に移りゆく中、「物品の形状、構造又は組み合わせに係る考案」を保護する実用新案は、どこへ向かうのでしょうか。

そうは言っても関連法規12個のうちのひとつ。検定では簡単に考えさらりと流そう

前置きが非常に長くなってしまいましたが、実用新案法も検定試験の科目のひとつである関連法規の中のひとつです。
しかし、あんまり重要なところではないような気がしてきたと思います。

実際その通りと考えて大丈夫ですので、軽く読んでさっさと次へ行きましょう。


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