知的財産管理技能士はまだまだ足りない。会社数や日商簿記3級と比較

公開日:   最終更新日:2018/04/03

前の記事で、弁理士は必要とされる1万人を超えましたが、知的財産管理技能士はまだ全然足りていないと書きました。
>> 知的財産は組織で守る時代。志願者減少の弁理士よりも3級知財技能士

知的財産管理技能士の人数は、厚生労働大臣の指定試験機関である一般社団法人知的財産教育協会から公表されています。

 2017年8月現在の知財技能士数
全等級合計、84,154人
(うち3級は、52,361人)

1万人が適正人数とされる弁理士の数を、大きく超えています。
これでも本当に足りないと言えるのでしょうか。

知的財産管理技能士は、事業を行う上で必須の「基礎技能」を持つ者です。1社にひとりは必ずいて欲しい!

ふつうの会社において知的財産に関する問題は、そんなにひんぱんに起こるものではありません。

  • 知的財産に関して何かあった時には、外部の専門家を頼ればいい。
  • 知的財産について何か必要があれば、外部の専門家に相談します。

これで正解だと思います。

しかし何かが起こった時、だれが専門家に相談しますか?
だれなら専門家にちゃんと何が起きたか説明できて、だれなら専門家の意見を会社へ正確に伝えられますか?

たとえば弁理士は、業務独占資格であり、誰もが認める知的財産の専門家です。
しかし知的財産管理技能士は、社内において活躍する、専門家とのパイプ役となるべき資格なのです。
知的財産と無縁な会社が存在しない現代社会では、1社に最低ひとりは居て欲しいのです。

また知的財産管理は、フリーランスとして個人で事業を行う方にも必要な技能です。
もちろん資格を持っていなくても、必要な知識と技能さえあれば事は足ります。

経理を必要としない事業が存在しないように、知的財産と無関係な事業はなかなか存在しません。

そのような中、資格がなくても仕事ができるという点では、知的財産管理技能検定は、日商簿記検定と似ているのかもしれません。

日本に会社はいくつあるのでしょうか?

日本に、会社を含む「事業所」というものは、592万7000事業所もあります(総務省統計局:平成26年経済センサス基礎調査)。
その中で「会社」と呼ばれるものは、出典こそ不明ですが、日本には400万社あると言われています。

この数字の真偽はともかく、会社以外の団体や個人経営でも知的財産とは無関係ではありませんので、とにかく膨大な数の場所で、知的財産管理の技能が必要になっていることが容易に想像できます。

ところで、簿記3級って何人くらい持っているのでしょうか?

自社技術を持っている会社はもちろん、そうでない会社でも、広告や外注などで知的財産を扱うことなしには事業というものはほとんど回りません。
そうした現代社会で最低限必要なの技能は、知的財産の基本技能である技能検定3級の合格相当の技能でしょう。

そこで、知的財産技能検定3級の合格者の人数を、同じように能力検定である日商簿記3級の人数と比較してみましょう。

日商簿記3級の試験は、知財技能検定と同じく年3回行われています。
その合格者数は、年3回の中でのバラつきこそあるものの、ここ数年は毎年合計10万人以上で推移しています。
この合格者、簿記3級を持っている方が、20歳から60歳までの40年間働くとするならば、

  • 10万人×40年間=400万人

となり、奇しくも日本の会社数である400万社と合致します。
もちろん大企業では、1社で何十人雇っているところもあるでしょうが、何となく「どこの会社でも最低ひとりくらいは持っている」という感覚は正しいのでしょう。

知的財産管理技能士は、まだ10万人以下

それにひきかえ知的財産管理技能士は、3級にいたっては5万人ですので、日商簿記の1/80です。
もちろん歴史や知名度が違いますので一概には言えませんが、知財技能士は、今の80倍にまで爆発的に増える可能性を秘めた、まさにこれからの資格なのです。

もちろん3級で十分です。
>> 取りやすい3級だけでも十分です。単なる初級資格などではありません


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